2012年3月10日土曜日

Quick Reference Handbook for Surgical Pathologists

こんにちは...(^^)v

管理人1号はレジデント、つまり後期研修医(専修医)(医師3年目)で、
病理診断トレーニング中の身です。

世の中には、本当にたくさんの病気があって、我々トレーニング中の身としては、
「こんな病気みたことないぞー!!」
ってことも多々あり、最初は1症例ごと本を調べて勉強しなければなりません。


それぞれの臓器の専門書、規約は情報量も多く、頼りになりますが、
1症例ごと臓器が変わるたびに本を変えなければいけません(泣)

「外科病理学」「Rosai and Ackerman」のような、オールマイティな教科書は、
1冊あると心強いですが、厚さが10cm以上するような大著で、
こまごましたことを調べるにはちょっと気がひけます(^^; )


ちょっとしたことが「うまく1冊にまとまったコンパクトな本がないかなー」と、
おそらく全国、いや、全世界の病理レジデントが思っているはず…

そんなうまい話が、、、

ありました!!!

Quick Reference Handbook for Surgical Pathologists


じゃーん!!!

です。

日本語にすると、「外科病理便利帳」と言ったところでしょうか…
アメリカの先生方が書かれています。
この本、何がすごいかというと…「痒いところに手が届く」って一言に限ります!
英語(?!)・・・ですが、表や箇条書きを用いて簡潔に書いてあるので、すぐに調べられます!




これは組織球、樹状細胞の腫瘍とマーカーの表です。
あまりみる機会のない腫瘍だからこそ、こういう表があると便利ですよね。


抗体リスト
これは、邦文の教科書でもときどきみる免疫染色の抗体リスト。
日本ではあまり広まってない抗体もあって興味深いです。

鑑別診断

皮膚の免疫染色を用いた鑑別診断表。
図譜(Atlas)ではなく、便利帳(Refference)なので、一目でわかるような表が多いです。



このほかにも、ごく一部しか紹介できませんが、


・ ありとあらゆるグレーディングまとめ (各種悪性腫瘍から絨毛羊膜炎!まで)
・ 巨細胞のタイプ一覧 (Langhans型、Touton型、異物型、などなど)
・ 一目でわかる真菌の名前と形態一覧
・ 原発巣と転移しやすい部位一覧
・ 形態を表すキーワード一覧 (印環細胞、索状、胞巣状、ラブドイドなどの用語の解説)
・ 遺伝子異常と疾患一覧
・ 各腫瘍の遺伝子異常と分子標的治療薬一覧 
 (肺癌→ EGFR、ALK、KRAS→ イレッサ、クリゾチニブなど)
・ 病理学リンク一覧
などなど。


これが厚さ、たった12mmのA4の本になっているなんて、もはや


ドラえもんのポケット状態!!!!
です。


ちなみに裏表紙には、「こう思ったとき、どう所見に書くか」の一覧がまとめられているのですが、
かなりのブラックジョークがちりばめられていて、
「病理医の悩みは全世界共通なんだなー」と妙に感心してしまいました…(笑)


全国の病理レジデントのみなさんも、ぜひ読んでみてください(^^)v

2 件のコメント:

s さんのコメント...

こんにちは。はじめまして。
私も管理人一号さんと同じ後期研修医ですが、同じ本を先輩の先生から紹介され、愛読しております。
同じ本を読む仲間がいて、なんだか嬉しい気持ちです。
これからも頑張って下さい。

病理診断科 さんのコメント...

>sさん
コメントありがとうございます!
管理人1号です。
先生もお使いなのですね!ちょっとした調べものに最適で重宝しますよね!
またおすすめの教科書がありましたら教えてください(^_^)v
専門医目指してお互い頑張りましょう!
今後ともよろしくお願いいたします。